セックスミュージアムができるまで

セックスミュージアム設立準備委員会ブログ

セックスミュージアム設立準備委員会ブログ。
性の研究を社会に還元する博物館を通じて性の健康を享受する社会を目指しています。 Committee for Preparation of SEX MUSEUM JAPAN

2019年05月

こんにちは、イロタカです。
5月の性を探求する場性を探究する場SEEX 07は、男根神輿が町中を練り歩く、かなまら祭りで有名な金山神社の資料室、若宮八幡宮郷土資料室内の金山神社資料室見学を実施しました。

※性器を模したモニュメントの画像が登場しますので、ご注意ください。



■金山神社とは

鍛冶の守護神であるカナヤマヒコ(金山比古)、カナヤマヒメ(金山比売)を祀る神社。
もとは川崎大師駅東踏切付近にありましたが、大正時代に現在の若宮八幡宮境内に遷座しています。(そのため、社そのものは古くないです。)
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金山神社の絵馬掛所。奥に見える黒い建物が社。



■カナヤマヒコとカナヤマヒメ

日本神話の女神イザナミは火の神カグズチを出産した際にヴァギナに大火傷を負い(恐ろしい…)、病床に伏せっていました。そのとき吐いた吐しゃ物から産まれたのが、金山神社で祀られているカナヤマヒコとカナヤマヒメです。産まれたカナヤマヒコとカナヤマヒメは、苦しむイザナミを看病しました。

もとは鍛冶の守護神であるカナヤマヒコとカナヤマヒメですが、この伝説により、お産、下半身の病気の守護神とも言われるようになりました。

以前は川崎の宿場で働いていた飯盛り女たち(※1)からお金を造る神、性病除けの神として信仰されていたそうです。現在は子授け、夫婦円満、商売繁昌の神として全国から信仰を集めています。また 祭の神として鉄工関係の会社や金物店等の信仰も厚いです。

※1 宿場で働いていた私娼。表向きはウェイトレスをしながら非合法にセックスワークにも従事していた。

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安産祈願の絵馬

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川崎市の金属加工会社による奉納品。


男根の神輿を担ぐかなまら祭りのイメージが強かったのですが、こうして神社にフォーカスしてみると、なぜヴァギナではなく、ペニスを担ぐお祭りをしているのか、少し不思議に思います。
そのあたりのことは Wikipedia で確認していただくとして、肝心の資料室の話に入りたいと思います。

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 かなまら祭りを生み出した金山神社の信者組織「かなまら講」によるエイズ除け祈願



■金山神社資料室

金山神社資料室は境内のお守りなどが売っている事務室の2階にあります。閉まっている日もあるようなので、事前に電話で予約してからの訪問がおすすめです。なお、写真撮影は許可されていません。
漁具や海苔養殖具が展示されている若宮八幡宮郷土資料室を進んだ先に、資料室はあります。

塚本昇氏個人のコレクションを中心に、現在までに奉納された書物約1,000点、物品約2,000点が展示されています。世界各地のエロティックなお土産品から、川崎市ゆかりの企業からの奉納品、塚本氏がおそらく残したと思われる日本全国の性に関するお祭りのフォトアルバム、昭和の性に関する出版物などがずらりと並べられています。

人知れず存在する濃厚な所蔵品の数々に、ため息が出ました。無事後世に受け継がれることを願ってやみません。


参考URL
市内博物館・美術館情報 若宮八幡宮郷土資料館(金山神社資料室)2019/5/30参照
http://www.city.kawasaki.jp/880/page/0000000155.html

金山神社 (かなやまじんじゃ) 神奈川県神社庁 2019/5/30参照
https://www.kanagawa-jinja.or.jp/search_dtl.php4?jid=5&cd=1201005&scd=001&npg=1


https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E5%B1%B1%E7%A5%9E%E7%A4%BE_(%E5%B7%9D%E5%B4%8E%E5%B8%82)#cite_note-5


金山彦神 Wikipedia 2019/5/30参照
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E5%B1%B1%E5%BD%A6%E7%A5%9E

金山彦神・金山姫神-古事記と日本書紀の神様 | 日本の神様辞典 2019/5/30参照
https://yaoyoro.net/kanayama.html



■金山神社資料室の保存状況に関する一連のツイートに対する謝罪と、所蔵品ボランティア募集の取りやめについて

資料室見学後、後世へ資料を残すための資料保存ボランティアを金山神社様に申し出たところ、話を進める方向で合意を得ることができました。合意を得ることができたという認識でいましたが、神社側から同意はなかったというご抗議を受けましたため、修正いたします(8/18修正)。

しかし、その後の私どもの資料室に関してのTwitter上での情報発信に対し、金山神社様から「学芸員も入っており、適切な運営をしてるにも関わらず、劣悪な運営のように書かれて心外である」という旨のご抗議とツイートの削除の御要請をいただきました。また、これによりボランティアの話も取りやめとなってしまいました。 ( 一連のツイートに対する謝罪はこちら )


所蔵品の価値とともに資料室の状況を伝えたいという思いでこちらに悪気はありませんでしたが、結果として世間を騒がせ、金山神社様の誤解を招き、申し訳ありませんでした。





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性を探求する場 SEEX 08

セックスミュージアム設立準備委員会主催、6月の性を探求する場SEEXは、現在国立科学博物館で開催中の「大哺乳類展2ーみんなの生き残り作戦」見学です。

9年前に開催された特別展「大哺乳類展 陸のなかまたち/海のなかまたち」の第二弾として開催される本展のテーマは「生き残り作戦」。
その中でも展示「オスのアピール作戦」での求愛行動、「命をつなぐための工夫」での性器がどのように紹介されているかについて、調査したいと思います。

参加希望者はFacebookで参加表明をするか、個別にご連絡ください。
  
日時: 6月8日(土) 16:50-20:00
集合場所: 参加希望者に個別に提示
参加費: 一般 1,500円(チケット代1,000円+運営費500円)
    学生 1,000円(チケット代)
定員: 10名

大哺乳類展2

facebookイベントページ
https://www.facebook.com/events/1044016799141036/


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こんにちは、イロタカです。
ゴールデンウィークの渋谷の風物詩、東京レインボープライドに参加してきました。


セックスミュージアム設立準備委員会として。

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「セックスミュージアムをつくりたい」と書いたのぼりをラフォーレの前で掲げて歩きました。
私自身は東京レインボープライドは7回目で、当日まで性的少数者が主役の場にこののぼりが出るのはふさわしくないのではないかと悩んだのですが、一緒に歩くフロートのみなさんのご厚意により、実現しました。受け入れていただいて感謝しかないです。今でもじんわり、嬉しいなぁって気持ちが溢れてきます。


私が歩いたWE’RE ALREADY LIVING TOGETHERフロートは

HIVを持っている人も、
そうじゃない人も、
まだ分からない人も。
わたしたちはすでに、
いっしょに生きている。
WE’RE ALREADY LIVING TOGETHER.

というコンセプトの、HIV関連団体が出したフロート。いつもお世話になっているaktaさんも共同運営団体の一つです。性の健康を軸にした学際的な博物館の設立を目指すセックスミュージアム設立準備委員会のコンセプトと合致すると思い、参加させていただきました。

フロートで用意されていたプラカードも「Yes Safer Sex」や「WE’RE ALREADY LIVING TOGETHER」といった、善悪のない、セックスにポジティブな言葉が並んでいて、その中で「セックスミュージアムをつくりたい」というのぼりを持って歩くことは、とても心強くてありがたい経験でした。


当日のフロートの様子は下記でご覧いただけます。
We’re already living togetherフロート、4/28当日の様子写真
http://akta.jp/information/1800/

東京レインボープライド公式サイトはこちら。
東京レインボープライド ウェブサイト
https://tokyorainbowpride.com/ 



また、本日5/17(金)はLGBT嫌悪に反対する国際デー(International Day Against Homophobia, Transphobia and Biphobia)です。全国各地で今日から日曜日にかけて、イベントが開催されます。是非地元のイベントがないかチェックしてみて下さい!

5月17日は多様な性にYESの日!
https://twitter.com/idaho_net

こんにちは、イロタカです。
4月の
性を探求する場性を探究する場SEEX 05は、LGBT関連の国内外の書籍、雑誌、ミニコミ、同人誌、コミックなどを集めたLOUDライブラリー見学を実施しました。 
ゴールデンウィークを終えて、時代も超えて、はるか昔のように感じられますが、報告をば。

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■LOUDとは
1995年6月に創設されたLOUDは、レズビアンやバイセクシュアルの女性をはじめとするセクシュアルマイノリティーズの当事者とそれを応援する非当事者が自由に活用できるフリースペースです。
室内にはセクシュアリティに関する国内外の書籍・雑誌・コミック・同人誌などを集めたライブラリー(貸出OK)や全国の団体やグループのミニコミ誌(閲覧用)、書籍・LOUDオリジナルレインボーアクセサリー・『プリカちゃん』Tシャツなどが揃ったキオスクなどがあります。
室内にはセクシュアリティに関する国内外の書籍・雑誌・コミック・同人誌などを集めたライブラリー(貸出OK)や全国の団体やグループのミニコミ誌(閲覧用)、書籍・LOUDオリジナルレインボーアクセサリー・『プリカちゃん』Tシャツなどが揃ったキオスクなどがあります。(LOUD HPより)


3人のレズビアンの手によってオープンしたこのコミュニティスペースは、現在は3人のスタッフと数人のヘルパーによってボランティアで運営されています。運営費は利用料、維持会員費、オープンデイ・キャンドルナイトなどの収益金によってまかなわれています。


「同性愛に対する偏見や無理解、無関心により、女性、特にセクシュアルマイノリティ女性が、まだまだ生きにくい状況下に」あることから、「“あえてセクシュアリティにこだわる”立場を設立当初から、一貫して」通されているこのコミュニティスペースにある、ライブラリー見学が今回の目的でした。



■LOUDがある中野という地域

新宿二丁目にもアクセスがいい中野という地域は、古くからセクシュアルマイノリティフレンドリーな地域です。この日は偶然、2011年に日本初のオープンリー・ゲイの公務者となった石坂わたるさんが区議会議員選挙に向けた演説をされていました(再選おめでとうございます)。
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■LOUDにある資料


1995年から続くこのコミュニティセンターにある資料の可能性はまさに未知数。
国会図書館には揃っていない、レズビアン関連の商業誌だけでなく、団体のミニコミ誌など保管されづらい資料が残っていました。こちらの画像はニューヨークのプライドパレードのフォトアルバム。細かく説明がついており、ここに歴史があるということを実感しました。尊い・・・



人々に資料を公開し、後世に残していく作業というのは、時間も場所もお金も労力もかかる大変なことです。そしてそのような資料がなければ、過去を知ることはかないません。そして資料がないと、歴史展示をする博物館を作ることも難しい。

大学院時代から知っていたLOUDをみなさんに知ってほしい、ここまで継続されてきたLOUDの方々への敬意をセックスミュージアム設立準備委員会として表したいと思ってきたのですが、こうして少しでも知っていただける機会を設けることができて本当によかったです。 
当日は大学の先生とそのゼミ生がわんさかいらして、ちょっと場所が狭く感じるほどでした。


世界にはLGBTをはじめとしたセクシュアルマイノリティの歴史博物館が多くあります。日本ではこのように団体や個人が所有している状態で、知らない人は全く関わることのない状況と言えます。
今回久しぶりに訪れましたが、商業用のビデオテープがあることに気付きました。ビデオテープの寿命は30年前後、もしかしたらもう見られなくなっているかもしれません。

資料は、残そうという意思がないと残りません。昨今のLGBTブームから、このような歴史資料保管へ多くの人が関わっていくことを願うとともに、セックスミュージアムとしても関わっていきたいと強く思いました。


 
 
次回のSEEXはかなまら祭りで有名な金山神社の資料室、若宮八幡宮郷土資料室見学です。是非ご参加をご検討下さい。
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